2025/03/26

Amazon Kindleで本を出してみた・その7 − ペーパーバックの作成

ペーパーバック版を作るにあたってのいくつかのつまずき。そもそも電子書籍だったので、画面上に見開き表示する前提で、けっこうおおらかにレイアウトしていました。

横書き本のレイアウトの基本

領域いっぱいに図を載せたり、図を見開きにまたがらせたり。あと、ノドが小さかったかな。画面上で見開き表示だとノドは無駄な余白に思えますが、印刷・製本された場合、ノドが小さいのは苦しいです。

加えて、マージン(余白)に関するKindleペーパーバックの指針に合致しない箇所が、本の中にたくさんあったようで……。

試しに、すでに出版済みの電子書籍とほぼ同一の構成のPDFをアップロードしてみたら、プレビューに表示しきれないほどのエラーが出てしまいました。

Kindleペーパーバックのマージンとは、印刷可能領域ではあるものの、テキストを入れてはいけない場所のこと。そこにかかってしまうテキストが、私の本には柱やノンブルをはじめ多数存在し……。

そういうのをちまちま直さなくてはなりませんでした。

柱やノンブルはマスターページで一発ですが、図については、サイズを調整したり、配置を変えたり、テキストをアウトライン化するなどで対応しました。

マージン以外では、裁ち落としの設定もじゃっかん違ってた。私は慣習で3mmにしましたが、Kindleペーパーバックは3.2mm。まあこんなのは、PDFを書き出すときに「裁ち落とし3.2mm」と指定すればオッケーですが。でも知ってたら最初から3.2mmにしたなあ。

いちばん面倒だったのは見開きにわたる図です。この調整のために、校正本を2回注文しました。

校正本の裏表紙。帯に「再販禁止」の文字


がんばって調整したつもりですが、見開き図は印刷本だとやっぱり見づらいですね。

しかし苦労の甲斐あってどうにかペーパーバック版を出版することができました。ペーパーバックなりの品質で、ページ数が少なめなので、見た目は教科書みたい。ついでに中身も教科書みたいです。自分で言うのもなんだけど、誰が買うんだろうね。

原稿段階でNyangleにも読んでもらっていますが、仕事で小難しい原稿をいろいろ読んでいそうなNyangleですら「読むのが苦痛だった」だと……。

自分ではすごく面白いと思ってるんですけどね。

今は3冊めを書いているところです。完結するまで、もうしばらくがんばります。たまにくじけそうになるけどな。

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